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アルバイトを徹底比較

人事異動の基本的類型人事異動は,キャリアの形成,人事組織の停滞やマンネリ化の防止,市場の需要変化への対応,M技術導入の省力化に伴う適正配置,関連企業への経営援助,人事交流,余剰人員の整理,分社化など,多目的な意義をもって,その時の企業経営のあり方にもとづいて行われるものですが,要は,社員の職種,職務内容,勤務場所に変更を生じさせることをいいます。
このような,人事異動については,基本的に,次のように分類することができます。
労働契約関係再就職わが国企業における労働契約は,白紙委任の状態で締結されるのが一般的であり,賃金はいくら位で,労働時間は何時間位でといった程度で労働契約が締結されることも稀ではありません。

そこで,一般に,「私はこの場所には転勤できない」とか「私はこれ以外の仕事はしません」というような特別の労働契約上の取決めがなされていない限り(コース別雇用管理における総合職や一般職の選択人事制度などは,労働契約上の特別の取決めということになります),社員は包括的に企業に労働力の使用を委ねたこととなり,企業はその包括的労働力の提供にもとづいて配転を命ずることができると解されています。

したがって,就業規則に「業務の都合により,配置転換,転勤を命ずることがある。
社員は,正当な理由のない限り,これを拒否することはできない。」といった旨の包括的な配転命令権が企業にない場合であっても,配転がキャリアの形成や組織停滞のマンネリ化防止などのために一般的に行われているという場合には,配転命令権について労働契約上黙示の合意があることになり,配転を命ずることができるということになります。
しかし,配転命令権が企業に認められる場合であっても,配転命令権がいつも正当なものとして,社員を拘束するものとは限りません。
すなわち,配転命令権が正当であるか否かは,当該配転命令の業務上の必要性と,配転を命ぜられた社員の被る不利益性との比較衡量によって判断されているところであり,最高裁判例は,労働力の適正配置,業務の能率増進,社員の能力開発,勤務意欲の高揚,業務運営の円滑化など企業の合理的運営に寄与する場合には業務上の必要性が認められ,それが企業の社員として通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものでない限り,当該配転命令は権利の濫用になるものではないことを明らかにしています(tペイント事件・最高2小判昭61.7.14判時1198号149頁。
この事件では,同居中の母親や保母をしている妻を残して単身赴任することについて,それは通常のものであり権利の濫用にならないと判断されています)。

業務上の必要性比較衡量権利の濫用の判断社員の被る不利益性では,業務上の必要性が認められるとした場合,どの程度のものが社員の企業戦士として通常甘受すべき程度のものなのかということが問題になりますが,それは,結局のところ裁判所が企業社会における配転の実態と,われわれの社会生活に対する意識をどう判断するかにかかわる問題であるといえます。
したがって,現在では単身赴任などは,通常甘受すべき程度の不利益であると認識されていますが(社宅や手当などの配慮が裁判所の前提にあります),今後は,女性のキャリア形成が追求されることにより,企業中心の生活意識から家庭や私生活尊重への意識の変化にともなって,単身赴任などは,もっと家庭の事情(子供の学校とか住宅問題など)が考慮されていくことになると思われます。
出向命令権出向命令権の根拠と制約前述したように,企業内の異動である配転の場合は,労働契約の性質からして就業規則に包括的な配転命令権がなくとも黙示の承認がある場合には配転を命ずることができますが,出向の場合は,企業間の異動であり,民法の契約理論からすれば,企業は社員の同意がなければその権利(労務給付請求権)を第三者たる出向先企業に譲渡し得ないものです(民法625条1項)。
したがって,企業社会において出向が活発に行われている状況にあっても,裁判例は,就業規則や労働協約上の具体的根拠規定や,採用の際などにおける同意が認められない限りは,出向命令権が社員との関係で労働契約の内容になっているとはいい難く,出向命令は認められないとの判断を示しています(Nタイヤ事件・最高2小判昭48.10.19労判189号53頁,D・k事件・東京地決昭61.11.14労判485号19頁など)。
しかも,裁判例は,出向元と出向先との結びつきが強く,実際上出向が配転と同様に実施されている場合(Kw事件・名古屋地判昭55.3.26労民集31巻2号372頁は,入社時の包括的同意や就業規則上の包括的出向命令権で足りるとしています)のように特別の事情が認められない限り,一般的には,包括的出向命令権ないし同意によって出向が命じられる場合であっても,出向先場所,出向先での労働条件,出向期間,復帰の方法などが出向規定によって社員の利益を配慮して整備されたものであることが必要であることを認めています(Gm事件・大阪高判平2.7.26労判572号114頁)。
しかし,出向命令権が企業に認められるとしても,常に出向命令権が正当なものであるというわけではありません。

このことは,企業内の異動である配転の場合と同様です。
すなわち,出向命令の業務上の必要性と社員の被る不利益性を比較衡量するわけですが,配転と異なるのは,出向命令が企業間の異動であり,労働力の提供の相手方の変更を生じさせるものであることから,出向元と出向先での労働条件の格差および生活上の不利益とが比較衡量されるということになります(J東海事件・大阪地判昭62.11.30労判507号22頁)。
出向後の労働関係出向後の労働関係については,大体次のとおりです。
<出向後の労働関係>出向項目賃金退職金労働時間変形時間休憩休日時間外・休日労働割増賃金年休解雇● 退職懲戒健康保険厚生年金雇用保険労災保険福利厚生(注)○が責任企業です。 出向先出向転籍命令の可否転籍とは,前述したとおり,出向元企業との労働契約関係を終了させ,出向先企業との間に労働契約関係を成立させて,その指揮命令のもとに労務提供をする労務形態で,出向元企業との間に労働契約が存しない点で出向と異なります。
このように,転籍は,出向と異なり,出向元企業との労働契約を合意解約した後に出向先企業と労働契約を締結するものですから,基本的には転籍を命じるためには,当該労働者の個別的同意が必要と考えられます。
ただ,近年,親子企業や密接な関係にある関連企業間において転籍が日常的に行われるケースもみられ,裁判例においては,ある会社の千葉県の工場から東京都内の子会社(親会社製品の輸出入業務)への転属命令に関し,入社時における説明,転属が長年異議なく運用されてきたことなどの事情から,転属について予め包括的な同意を与えていたとして,当該転属命令の拘束力が肯定されたもの(Ht精機事件・千葉地判昭56.5.25労判372号49頁)もあります。


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